種苗の求め方[1]──便利な通信販売を利用

あれこれ作ってみたいと思っても、どうしてその種苗を入手するかが、冬の楽しみの時。そのシーズンの種苗は早く入手したい。入手の手近な方法は近くの先輩同輩から譲り受けること、種苗商から通信販売等で購入する法と同好会等から配布苗や交換で入手する法の3つがある。近間の園芸店で入手できるものには限りがある。
個人の秘蔵するものを分けてもらうことは人によって、物によっては大変に困難なことが多い。ことに最近は優良な種苗は大変高価なものになっているので、花などただでもらうものだと考えていたら大間違いである。ただほど高いものはないということになりかねない。小枝一つくらいと考えてもなかなか譲ってもらえないことが多い。永年交際していると先方で持っていないものとの交換という作戦ができる。
園芸の売店で掘り出し物に出合うこともあるが、大きな種苗商のカタログによって通信販売を利用するといろいろなものが入手できる。ただ昔は1回買うと年に2回以上の専門カタログを何年も送ってくれたが、最近は郵便料やカタログ印刷費が高価になったために余程の注文をしない限りカタログの継続入手はできない。その会社の友の会に入会して年間少なくとも5000円くらいは買わないとカタログは送ってくれないらしい。大手種苗商としてはそれ以下のお得意先は赤字になってしまうのでコンピューターからはずされてしまう。またシーズン初めでないと品切れ等もおきやすい。
   (辰野朝日新聞・昭和57年1月30日掲載)

あなただけの大切な本を作ってみませんか―中央印刷がお手伝いいたします

箔を使った「風林火山」の扇子をつくりました。ご覧下さい。

園芸事はじめ/信州でガーデニングを楽しむためのエッセイ集