種子まき 苗植え[2]──ミョウガ・多年草の改植

古株のミョウガは改植が必要。今全部掘って、太い地下茎だけを条植えする。簡便法は株の中央から半分をスコップで切り取り、その穴に堆肥等を埋め掘りあげた土を戻す。古株は仲々枯れないので軒下等で乾かした後に焼却する。翌年は反対側をその様にし、以後年々これを繰りかえせば、毎年太ったミョウガタケを沢山とり得る。春先の細い芽を根元から切りとってメミョウガとして薬味等にする。梅雨期前にモミガラや敷藁をたくさんする。
多年草類は芽の長くのび出さぬ前に株分けし、改植する。ミョウガと同様半分をスコップで切り取って新しい土を入れるのが簡便法。ユリ類の改植は早く新芽をいためぬように、また、ミミズのつかぬように球の下や周囲を新しい赤土で包むように深植えする。肥料は上肥として、球下には絶対にやらない。シャクヤクとボタンの春移植は2〜3年も株の元気を失うのでやってはならない。クレマチス(テッセン)は根をできるだけ多くつける。
   (辰野朝日新聞・昭和57年4月10日掲載)

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