苗の植え方──野菜や草花の枝掻(か)き

良い花を長く咲かせたいとき、大輪性の花は花の下の枝が長く強くのびて、草丈が高くなり、秋ごろには倒れやすくなる。大輪のダリアや百日草と高性マリーゴールドは蕾(つぼみ)の下の枝は2〜3本幼ないうちに摘みとってしまうと、茎頂の花は大きく咲き、長い切り花がとれ、下の枝が何本も強くのび、低い良い株姿となる。花が小さくたくさん咲き、枝分かれの多い草花は苗が徒長したときのみ摘芯し、除芽は不要。
生果用のトマトは第1花房のすぐ下の枝のみを残して他の枝は小さいうちに摘みとる。大きくなった枝をとると芯になる枝の生育もおくれ、せっかく施した肥料も無駄遣いとなる。枝の基部を残すとそこからまた枝がでてくる。1本仕立てとして早め早めに支柱にしばりつける。摘芯しても早くは赤くならない。芯はのびるだけのばした方が葉面積が多くなり実も早く大きくなり早く熟す。ウリ類は普通あまり枝を切らないが、過肥で繁りすぎる心配があったら枝の類を減らす。節成りキュウリは下の枝は全部切りとる。
   (辰野朝日新聞・昭和57年6月12日掲載)

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