ナスの半身萎凋病とネマトーダ──早めに土と一緒に焼却

ナスがせっかく元気に育っていると思ううちに下葉や一部の枝が黄変して枯れてくる。近年流行の厄介な半身萎凋病で、萎凋病や青枯れ病と同様に厄介な土壌伝染病で、一度発生すると数年間は絶えない。トウモロコシやネギはこの病気にかからぬが、他の作物はほとんど感染する。掘り取ってその土と共に焼却する。ナスについては免疫台木に接ぎ木することが一部のナス生産地でははじまっている。根の過湿の時に発生しやすい。休耕田でも下から水がまわってくると苗に病菌がついていると急速に発病する。無毒苗の供給も大変に苦労の時代である。早めに除去しないと菌の密度が高くなり、野菜作りができなくなるから要注意。
万寿菊を埋め込んで退治を
菜や大根、白菜等の根に瘤(こぶ)のできるネマトーダ(根瘤線虫)退治には高性のマリーゴールド(万寿菊)を畑一杯に作付けして、その茎葉を晩秋に全面に埋めこむ。ネマトーダは卵が農具や履物についた土で運ばれ、簡単に圃(ほ)場全部に伝染するので注意したい。
   (辰野朝日新聞・昭和57年6月26日掲載)

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