鉢物の灌水──培養土の状態などに応じて

水はどれだけやればよいか、毎日やるのか、どの位やるのかと趣味家の質問にはうっかり答えられない。植物の種類、培養土の状態、天気等で灌(かん)水法は異なってくる。オモチャのようなジョロではたくさんかけたと思っても、表土がわずか湿るだけである。水道ホースでジャーッとかけると培養土が流れてしまう。
夏の灌水の原則は大部分がたっぷりにやるものが多い。鉢底から水が流れ出すまでやるのがよいが、週か10日に一度は略々乾かした方がよい。土が毎日水を含んで湿りすぎているようでは根腐れをおこしやすい。水をやっても葉の光沢がなくなり、しおれる状態の時は根腐れをおこしている。その時は長く植えかえていないものは新しい土で植えかえすか、乾かし気味に数日保ち、半日蔭の所におく。土が湿っていれば毎日は不要。
水草特にサギソウは水盤に入れておくが、この水は数日に1回は前の水をしっかりきってから新しい水にかえると生育がよい。
   (辰野朝日新聞・昭和57年8月7日掲載)

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