ドライフラワー[3]──スターチスは開花期に

スターチスは一番簡単に長いドライフラワーができる。シニアータ種は、青や黄色の系統が色がさめにくい。地際にタンポポのように濃緑色の細葉を広げ、その間から30センチ以上の枝の多い花枝をのばす。枝端に小さな花をたくさんつける。乾かしたときに花首のしおれぬ程度の開花期が一番ドライフラワーの色が長持ちする。花茎がではじめたら窒素肥料はひかえる。カスピアほか、スターチスの種類は非常に多い。シニアータが初心者向け。
ベニバナは春まきだが4月いっぱいまでまける。直まきがよく60センチ以上になるので畦幅は60センチ、株間は10センチ程度に早めに間引く。小さな鉢では育ちにくい。上部の葉や花の苞に刺(とげ)のあるのとないのがある。ドライフラワーとしての面白さは有刺系である。ベニバナというが花の色は黄色で、しぼみかけにちょっと紅がかかる程度。某有名園芸人に秋田に黄花のベニバナがあるから入手しろといわれてあきれたことがある。ドライフラワー用にはやせ作りで茎頂の花は数花くらいで一斉に開花する方がよい。
   (辰野朝日新聞・昭和58年2月26日掲載)

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