つるものに花を──摘芯が必要

つる性の植物は本づるをのばしてもなかなか花や果実を付けなかったり、付きが悪いものが多い。というのは花が子づるや孫づるでないとつかないものが多いからである。
花では朝顔がその代表。特に巨大輪の朝顔は摘芯(しん)が必要。夏の奈良漬にするホンウリ(本名はシロウリ・越瓜)も同じで、本葉3枚目が十分に大きくなった時にそれから上をつみとる。元気な苗ならば子枝が3本のびてくる。その子枝がのびると数節以上のびてから葉の付け根に花芽が付いてくるが、この子枝の葉が2枚大きくなったらその先を更に第2回摘みとる。そうすると孫枝の葉腋には必ず花が付く。ホンウリはそれが雌花となるので一番果が6本そろってとれる。最初の摘芯は弱い苗では2枚目で摘芯する。朝顔で垣根作りやアンドン作りの場合も1回は摘芯をするがよい。
ヘチマと近ごろはやりのハヤトウリ(チヤヨテ)は主づるは2〜3葉で摘み、次の枝をのばすと強力につるがのびてくる。インゲン(当地ではササゲという)の有づる性のものも2、3枚目の葉の所で摘芯すると収穫が早まり、棚も一寸低くてすむ。
   (辰野日報・昭和58年6月25日掲載)

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