最近の汚水には全くまいる。下水処理でも除去できない窒素リン酸を吸いとって水を美しくするチャンピオンはホテイアオイである。昨年南日新聞にとりあげていただいたコピーを関係の知人学者に送ったのが全国でとりあげられて、千葉県では水源の手賀沼で利用され、名古屋市でも実績あり、北九州では筑後川で休耕田で飼料作りに利用され、熊本の江津湖でも効果が認められ、2カ月で15倍余にふえるので、研究は刈取機にまで進められている。
汚水の本きょの諏訪湖天竜上流で言いだしっぺの私の名誉にかけてホテイアオイを増やして池の水も金魚鉢の水も美しくして、そのツヤツヤした緑葉を楽しんでもらいたい。花を咲かせるには大きな池で自由に繁殖させるか、小鉢でいためつけて作るかのどちらか。皆で楽しみもっぱら増やして、汚水源の諏訪湖へどっと増やして天竜川を美しくするなんていかが。ただ大きなコイの沢山いる池では水の中に垂れた根をコイが喜んで食べるので余り繁殖しない。今なら私のところに苗が少しはある。地植鉢植の草木のほかにこんな水草を楽しんでみてはいかが。
(辰野日報・昭和58年7月2日掲載)
写真撮影:青木繁伸氏(群馬県前橋市)
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