挿し穂[1]──刃物には水をつけて |
挿し穂をとる前に気をつけねばならぬ事が幾つかある。穂を母木からとるときは刃物や鋏に水をつけて切りとる。これは切り口の植物の栄養を上と下へ伝達する維管束という太い管の中に空気を入れないためである。切った切り口をすぐに乾かす必要のあるのがシャボテン類とシャボテンによく似たユーホルビアなど。キョウチクトウとかマダガスカル産のアデニュームは切り口に出てきた白い粘液は切り口を水につけて樹液を洗い流してから挿す。挿し苗はメネデールという薬を指示の通りうすめた水にさしておき、挿葉のしおれが止まったら挿すこと。 |