シクラメン──総ざらい(灌水)

シクラメン総ざらい
冬の間の鉢物の灌水は多くなりがち。特に最近はポリ鉢が多くなり、シクラメンの様に鉢面に葉が覆いかぶさっている場合は土が見えないので乾き具合がわかりにくい。素焼鉢は水がしみ出すので乾湿がわかりやすいし、灌水過度の場合、鉢面から乾いてくれるので、過湿を防げる。どんな鉢でも鉢底を水に浸して灌水をごまかそうとすると、下部の根は腐る。
シクラメンの栽培で省力のために浅い水槽に鉢底を浸しておくのは全部失敗している。時限装置で水槽の水を出し入れする法の場合も失敗が多い。シクラメンの灌水の要点は鉢内の土が一様に湿っている事が必要だが土中に空気のない程の多量の灌水も根腐れをおこす。シクラメンの営利的栽培のうまいか下手かは植える時の鉢内の土が一様の密度につめられている事。部分的に空間があるのは不出来となる。
灌水の良いのはたっぷり灌水した後は、花弁がいくらか軟らかくなる程に乾いたら又灌水するのがよい。ポリ鉢の場合はたっぷり灌水した時の鉢の重量を手加減でよいから知っておいて軽くなったら灌水するのも一つの方法である。
留守をして乾いてすっかりしおれているものは鉢を逆さにつるして葉や花をそろえ、数枚の新聞紙で巻いてから水を満たしたバケツに入れ、1〜2時間浸しておく。花弁がピーンとしてきたら水からあげてやれば又整った姿で咲き続けてくれる。
   (辰野日報・昭和59年12月28日掲載)

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