枝垂栗[5]──繁殖(2) |
地上部に数センチ芽が伸びてきたころから5月上旬までが最初の移植の適期である。このころは下に真っすぐに伸びるべき直根が鉢底を横にはっているのでこれを曲がったところから切り取る。この時はまだその上の直根の部分に小根があるので移植してもあまり傷むことはない。小数ならまた直根を切ったのを鉢植えにしてよいが、たくさんの場合は肥えた半日陰でもよいが畑に植え出す。管理には10センチ間隔以上がよい。夏ごろには枝垂れ性のない木は元気よく真っすぐに伸びてくるのでこれは掘り捨てる。以後も強く真っすぐにのびてくる苗は1、2年のうちに抜き捨てる。枝垂れ性の強い弱い苗は生長が遅く、まわりの苗が大きくなると日が当たらず枯死してしまうので、その年の秋から翌春には掘り取って別に植えるか盆栽用の鉢栽培をする。 |