紅葉[2]──天候と栄養で大差 |
紅葉あるいは黄葉はその木全体の葉が変色する状態をいうので、夏期に一部の弱った葉が美しく紅葉することがあるが、これはワクラバ病葉に属する。なぜ紅くなったり黄色になったりするのかは植物生理学のむずかしい問題で、私にはそうしたことはわからない。天候と栄養でその年の紅葉には大差が出ることはご承知のとおり。早くどっと霜の来る年は紅葉は美しくない。日照の長い日が続きゆっくり低温になる年ほど紅葉は美しい。しかしその時にキリリとした低温の夜がないと美しい紅にならず、黄葉となってしまうことがある。寒地高山の方が紅葉が美しいのはそのためである。ケヤキの若木だとか肥料をたっぷりやるリンゴ等は他の木が紅黄してもドス黒い紅葉となり落葉はおくれる。 |