正月の花[2]――洋物の手入れ

近ごろは洋物の派手な花が多くなった。まだ手入れ不良で早く駄目にして、おめでたくなくなってしまう。
シクラメンは5〜6時間以上窓越しの日をあてる。好天の日に週に一度くらいは水で葉を洗ってやる。留守してシクラメンが乾いてぐったりした時は鉢を横にして葉や花梗をのばし、新間紙で三重くらいに筒状にくるみ、バケツ一杯の水に浸し、2〜3時間後水をあげたら取り出す。
広葉の観葉植物は好天時に葉に水をかけて洗ってやる。土の方は乾き気味。特に寒さに弱いサンセビエラ(千年蘭・剣状に厚い葉が立っている)は冬中絶対に水はやらない。葉の方は生きていても地中の茎が冬中に凍死することが多い。
ポインセチアの赤い葉の下に緑の葉のないのは低温にあったため、サンセビエラと共に一番要高温。
洋蘭類は一寸花弁がいたみかけたら、早く切り花にする。シンビジュームは開花20日くらいで切り花にすると鉢のままより花が長もちする。切り花後は一寸水を控える。
花物や高温を要するものは夜間ダンボール箱や、発泡スチロール板とガムテープで箱を作ってこれをかける。下に湿ったダンボールやボロ布を敷いておくとなおよい。昔は考えられなかった花一杯のお正月おめでとう。
   (辰野日報・昭和61年1月17日掲載)

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