せんてい[2]――キウイは厄介 |
キウイのせんていはブドウより厄介である。大体信州のうちでも辰野や塩尻では安全に育ってくれれば幸い。晩霜、初霜の害を受けるので私は植えない事をすすめる。キウイは果樹に慣れた人でも最高にせんていが難しい。植えて1〜2年の人は蔓を素直にのばすことを主とし、以後強く長くのびる様になったら棚に誘引する。しかし3月下旬以降でないと強く引っ張ったり曲げると折れてしまう。現在の処理としては蔓先のからみ合った所や去年実のなった上の枝が4〜5節以上のびた枝以外は全部切ってしまう。成木になった木なら太く長くのびた枝の4分の3くらいの所で先を切り落とし、3月末〜4月誘引の時に隣の枝と少なくも50センチは離れる程度に思い切って新梢の太いのを残して他は皆切ってしまう。雄株の枝は雌株の枝の4分の1以下で十分。キウイはブドウと同様にネムリ病になって長果枝でも数芽しかのびてこない事がある。それをおそれて甘いせんていをしていると何年たっても良い実はならない。 |