洋ラン[2]――冬の最低5〜7度に

当地で作りやすい他の洋ランはデンドロビューム、カトレアにオンシジューム等。冬の最低温度を5〜7度に保つことが出来れば十分に咲かせることができる。ファノレプシス胡蝶ランは最低温度が10度以上必要で、しっかりした保温設備がないとちょっとむり。最近のミニカトレアの親は霜のおりるブラジルの褐鉄鉱地域の原産で低温に強い。冬咲きのカトレアは冬の最低温度が5度であると春咲きになったり、花が大きくならない。最近は皆さんのお宅で耐寒性のない植物を沢山冬越しさせているので、シンビジュームだけではなく他の洋ランも是非栽培して見ていただきたい。決して高嶺の花ではありません。
栽培のポイントを少し。デンドロビュームとカトレアは葉や花の落ちた古茎も生きている間は新茎の栄養源となっているから切り落とさぬ事。バックバルブで繁殖する場合もシンビよりもう1年古い茎を着けておく事が必要。そして秋までに新しい茎を十分にのばすために4〜5月こそ出来るだけ高い温度の所におく事が望しい。デンドロは8月留葉が出たら灌水を減らし、カトレアと共に10月中旬からはよく乾かし、時に水を与える程度とする。10月以降はできるだけ高温を防ぎ、低温に慣らすこと。なおシンビジュームは半日半陰植物であるから葉を美しくするためには直射日光にあてぬことが大切である。
   (辰野日報・昭和61年?月?日掲載)

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