クロユリ――栽培は最も困難 |
本州のクロユリは高山植物で、高山植物中最も栽培法は困難とされる。普通に市販され又栽培されているのはチシマクロユリである。両方共にユリの仲間ではなく、バイモというユリの仲間で、鱗片は捻珠状でありくずれやすい。チシマ系の方が花色は茶黒系であり、大型となり栽培も容易で北海道の東北部に多く野生してその鱗茎は原住民の食料であった。普通の圃場での大栽培大増殖はむずかしい方のユリであるが、野生地で大球だけを休眠期に掘って採取してくると、残った中小球が2〜3年後に大きくなっているという次第。従って北海道の園芸的見本で球が土産物に売られていたり、切り花用の球としても扱われているのである。 |